虫の知らせ

#039 / 常呂神社 神社龍神の水

常呂神社 神社龍神の水

住所
北見市 常呂町字常呂63番地
緯度、経度
44.121039, 144.080499
※あくまで目安であり正確な情報ではない場合がありますのでご注意ください
由来

イワケシ山の伝説

その昔、北見アイヌはこのイワケシ山を霊山とみなして、女人の登山を許さず、第二砦を築いて山の神を祭りました。現在の常呂神社の境内の高台には第一砦を築いて水の神を祭り、ともに斜里アイヌの北進に備えたのでした。戦いの兆候がある時はかならず常呂川の水が盛り上がって、白蛇がイワケシ山へ攻め上がり、イワケシ霊山がたちまち雷雨を呼び、ものすごい暴風雨となったといわれています。

第二砦が斜里アイヌのために包囲された時、斜里アイヌのなかにメノコがいたならば、たちまち山の神の怒りに触れ、全山火の海と化し、敵味方ともに一人残らず焼き殺されてしまった。第二砦の将士無念やる方なく血は全山の土に浸みわたって赤土と化し、骨身は赤石と化し遠く斜里海上へ怨霊を発したといいます。このためにイワケシ山は赤土・赤石になったと伝えられているのです。[「常呂村史」より]




白蛇伝説

その昔、第一砦の城内にはカツラの大古木があって、その根本にはつねに白蛇が生息しており、第一砦の将士はこれを「龍神」と称して祭り、戦場に臨むときはかならず礼拝したといいます。

ある日、雷雨が激しいうちにその大木が倒れてしまいましたが、村の長はそれを凶事の前兆であると嘆きかなしんでいましたが、それからまもなくして第二砦が陥落してしまい、ついに戦いに敗れ、斜里アイヌに城をあけ渡す運命が到来してしまいました。白蛇は今なおその場所を去っていないとして、その跡に古木の化石を安置して、それをもって「龍神」を祭っているのです。常呂神社境内のいくら汲んでも尽きることがない泉源はすなわちこれであるということです。[「常呂村史」より]

常呂町郷土研究同好会 編「常呂町郷土史話」1990 北海道出版企画センター pp. 12, 13
参考資料・情報など
「常呂町郷土史話」
常呂町郷土研究同好会 編「常呂町郷土史話」1990 北海道出版企画センター
現地確認状況
2019/05/01 確認済
その他

尾岱沼の竜神神社(野付神社)からの続き。

この日は5/1、元号が切り替わる日だった。日程を組んだ段階ではまったく気が回らなかった。 そういえば昨日から平成最後の日が連呼されていた。車中泊しながら元号が新しくなっていた。

天気予報に反して天気は悪くない。 常呂町へ向けての早朝の道は、軽トラが少々いるぐらいで快適。どこに向かっても基本的に信号がない。 まっすぐ続く道を走り続けていると、がんばって追い越す気持ちは沸いてこない。ゆっくり急いで常呂町の常呂神社に向かう。 網走湖を過ぎてほどなく高台にたつ神社に到着した。

境内には天皇即位を祝う旗がはためいていた。 改めて5/1が何の日だったのか視覚的に認識する。 背後に小高い丘があり、常呂森林公園となっていて百年記念展望塔がにょきっと顔を覗かせている。田舎にも都会にも塔がある。昨年札幌で解された100年記念塔の展示のことが頭をよぎる。 削られた斜面の上に塔が顔を出している。 高いところから眺められる場所は誰のためのものか。 イワケシ山を霊山として、神社のある場所がひとつめの砦となっているということだったが、イワケシ山を確認することはできなかった。

早朝から手を合わせに来た方と軽く会釈をして境内を見回してみる。先ほどの参拝者の手を打つ音が響く。背筋を伸ばしてりりしくお参りしている人の姿をみると羨ましくなる。 自分はというと見えない神様の前で幼少のころと変わらずまごまごしてしまう。神様に見られている自分、神様に祈りをあげている自分の姿を客観視してしまい集中できないのだ。 いやしき自分の心の中を見透かされているような気持になる。 そういった得体のしれない神様への思いがこのように何の得にもならない龍神様を調べることへの一つの原動力になっているのかもしれない。 正しいものとは何か、神とは何か、人とは何か。なぜ人は神様を祀り、それに集まり信じるのか。 素朴な信仰の姿にこそその問いの答えが如実に表れている気がしているのだが、まだ明確な答えを見出せてはいない。

参拝した後で陣屋を背に振り返ると海が見える。道路を挟んで下のほうにある社務所に行くと、そこから坂を下りて徒歩で海までいけるようだった。坂を下ったところに小ぶりだがきれいで新しい港があった。 日の丸が風をうけてはためいていた。 境内に戻って龍神の水の由来を読み古い写真を眺めた。龍神の水はこんこんと湧いていた。かつて境内にあったという桂の大木の姿を模したであろう木の姿をしたしめ縄をまかれた石にふれた。 でかでかと龍神の水と書いてあるところを見ると、私のようにそれ目当てで来る人が少なくないのだろう。 場所の魅力がそうさせるのかどうかわからない。

この日の夜に斜里に寄った際に聞いたことだが、標津や釧路のほうはこの日は大雨で車を運転するのも難儀だったという。 晴天の北見側はそんなことはつゆ知らず、雨雲をうまくさけて移動することができたようだった。まったく雨に当たることなく初夏のような気温のもとで行動することができた。 龍神様、ありがとう。 一通りその場所を確認し終わったので、次に向けて出発した。 子どものころから憧れだったサロマ湖に寄り汽水の味を確かめた。 自分には海の水と川の水が交じり合った湖があるという事実に驚いた。 毎日のように近所の川で魚釣りをしていたし、休みは父親のボートにのって海釣りをしていた。淡水魚も海水魚も両方いると考えたのだろうか。 なぜその驚きが憧れに変わったのかは自分でもわからない。 サロマ湖以外も汽水湖はたくさんあるのだが、教科書という正しさに裏打ちされた汽水湖は別格の価値を宿して記憶に刻まれていた。 その想いも数十年経ってやっと成就する日を迎えられた。 満足して次の目的地、 北見市留辺蘂 無加川にある龍神岩 に向かった。

(2019/5/25)

更新履歴
2019/05/25 そのほか追記、写真掲載
2019/04/07 記載
2019/05/01
2019/05/01
2019/05/01
2019/05/01
2019/05/01
2019/05/01
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