#176 / 勇払 弁天池

勇払 弁天池

住所
北海道苫小牧市弁天
緯度、経度
42.643972, 141.764222
※あくまで目安であり正確な情報ではない場合がありますのでご注意ください
由来

弁天池 べんてんいけ

勇払市街のすぐ北、勇払川東岸にある弁天池は、この辺が大沼沢地だったころの名残らしいが、鵡川のアイヌ古老は、こんな地名伝承を語ってくれた。「ここは昔は蛇の大した巣だったが、だいぶ前に竜がいたのを見たものがいたので弁天社をつくった。そうしたら蛇がいなくなった。イプトゥンポロトと呼ばれたのだ」。これはiput-un-poro-to(勇払・の・大きい・沼)の意。

山田 秀三「北海道の地名」1994 北海道新聞社
参考資料・情報など
「北海道の地名」
山田 秀三「北海道の地名」1994 北海道新聞社
現地確認状況
確認済み 2020/3/22
その他

別件で読んでいた本に記載があった。こちら(#145 / 苫小牧 勇払の竜神さま)と関連がありそうでテンションが上がる。

道のりはこちらの記事が詳しい。ありがたい。これを頼りに行こう。 本当に到達困難なのか?苫小牧市勇払湿原にある弁天沼へ行ってみた! – 北海道ファンマガジン [ファンマガ]2018/09/08

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札幌から一路、思い立って念願の弁天沼に向かう。弁天沼展望台というのがgooglemapにあり、まずはそこを目指す。 順調に運転して到着。 簡単に沼への道は見つかるかと思いきや、なかなか近づけそうで近づけない。 めぼしいゲート付近に車を止めて歩いてみるも、遠ざかるようでまた車に戻って道を探す。 そうこうしているうちに、一台の車が止まっているのを見つけて話しかける。 男性はバードウォッチしているようで、指をさした先には鶴がいた。しばし二人で鶴を眺める。

ややして、弁天沼に行きたいことを伝えて道のりのアドバイスを受ける。 かつてはゲートは降りていなくて容易に弁天沼に行けたらしく、かつては通っていたと言う。 大雑把に道を聞いた。車で先ほど通った道なのでなんとなく分かる。 先導しようというありがたい提案を丁重にお断りし、これ以上邪魔をしないように車を走らせる。 数分で聞いた場所に到着してザックを背負ってゲートをくぐって直線の林道を歩く。 最初の分岐を曲がってみる。見るからに違う。でも、向かってみたくなる。そしてほどなく戻ることになる。 そんなことを繰り返しながら、それらしい道に着く。 あまりにも直線の林道で笹がなく見通しが利く。天気もとても良い。 林の中を入っても、鹿の獣道が歩きやすく楽しい。 ふらふらと林の中と林道を行き来しながら目的の沼に近づいていく。目の前に沼が開けたとき、思わず声が出る。

低い植生、風、水。 無数の鹿の足跡。水辺に近づくと砂地に靴が埋まる。 上空を水鳥と鷹と飛行機が横切る。風は強い。 砂地を歩く。風を受ける。広くすがすがしい。 カメラを構えるがなかなかアングルが定まらない。 フィルムを持ってくるのを忘れたことに気がついて、あと3コマしか撮れない。 慎重に撮影したが、撮影後に入った近接の森の中が驚くほど気持ちが良かった。 意を決して車に戻ってフィルムを持ってくる。再び入ったその森の中は鹿の巣のような場所で、鹿の角も落ちていた。

同じ道を戻るのは苦痛だったが、森に入ったりしながら変化を楽しんだ。 森にはいくつもの鹿の骨もあった。 車に戻ってフィルムとガスストーブをザックに詰めた。 時刻は昼を回っていて、沼に戻る途中で急に疲れが来て、湯を沸かしてコーヒーを飲んで休憩した。 食料を持ってくるのを忘れたことを後悔した。 少し休めば元気になるもので、沼に戻って撮影を楽しんだ。 帰りはぎりぎり迷子にならないぐらいに森の中に分け入って、もう一本鹿の角を拾った。 まるで北欧の森のような、気持ちの良い居心地の良い場所だった。

更新履歴
2018/09/08 記載
2020/03/23 その他記載、写真掲載
2020/3/22
2020/3/22
2020/3/22
2020/3/22
2020/3/22
2020/3/22