アンコロを作って神仏に供え食べるとクルミ大の蛇の頭が出てきた
[蛇の話]
弘化の頃、福山の長尾某は 藤野の漁場につとめそうとうな暮らしをしていたが、ある年の春彼岸に、アンコロを作って神仏に供え、家族一同が食べたところ、妻の歯に当たったものがあるので洗ってみると、クルミ大の蛇の頭であった。それを神仏に供えると、そのご主人はトントン拍子に出世して、根室漁場の支配人になり、その漁場もずい分栄えた。(函新、大正六、一、一)
須藤隆仙「北海道の伝記」1971 山音文学会
浜中町 法華寺と曹渓寺の竜王殿から納沙布岬に向かう途中に立ち寄った。 事前にほとんど調べておらず、携帯電話のナビと道路の青看板を頼りに海を目指して車を走らせてたどり着いた。 岬ならではの強風が吹き、晴天なのにとても寒く感じる。 駐車場から階段を下りて広がった風景は乙部町の鮪の岬(しびのみさき)を思い出した。 海の向こうに見える島々が北方領土かと思ったが、あとから地図を見て友知島、チトモシリ島だと分かった。 海を見てしばし岩の独自な形状を見る。風に吹かれて自分以外の観光客は足早に立ち去って行った。 冷たい風が吹き抜けていく。海は見飽きることがない。だがそうもいっていられず遅れがちの工程も気がかりで気もそぞろに根室市 納沙布金刀比羅神社に向かった。 (2019/5/21)
(2019/5/21)