#230 / 金比羅大本院(穴滝信仰)

穴滝信仰。松ヶ枝にある金比羅大本院に穴滝信仰に関連する像がある

住所
〒047-0022 北海道小樽市松ケ枝2丁目14−1
緯度、経度
43.174913, 140.985193
※あくまで目安であり正確な情報ではない場合がありますのでご注意ください
由来

穴滝八大竜神由来 昭和48年8月

1.小樽水源地の奥、穴滝に当山開基、故秋山宥猛上人が行者の道場を発願して参篭の折感得した竜神である

1.館山きよ女が穴滝参詣した時、宥猛上人に封ぜられたを聞いた蛇が現れた。その後きよ女の心身に異変が生じた

たまたま「竜神を祭りなさい」との神示であると聞き「穴滝竜神講」をおこし、みずから行者となった。

1.大正末年穴滝は水源地の川上であるため立入を禁じられたので穴滝に安置されていた諸佛体を、唐山金毘羅大本院にお移し奉った。

1.昭和15年3月7日滝山佐吉が当時病床の行者館山きよ女から崇徳天皇の神示とある八大竜神の掛け軸一式を授かり龍神の祭典を任された。

1.昭和27年4月19日行者矢萩ユク女が「竜神の神魂はまだ穴滝にあり」との神示を受けた。

1.同年6月7日宥猛上人を先達として「穴滝竜神講」講員14名が穴滝から竜神の神魂石を迎えた

1.同年8月9日、八大竜神御尊像を建立した。 神魂石を迎えてから僅か二か月の(?)時日に金二十八万余円を勧募し、朝里の浜から自然石五百余箇を運ぶなど「穴滝竜神講」講員の熱誠あふれる奉仕によるもとであるが、これひとえに八大竜神の御神徳のしからしめるところである。

金比羅大本院 敷地内の看板より
参考資料・情報など
現地確認状況
確認済 2020/6/14
その他

小樽市 穴滝から15分ほどで到着。門からの道は良い雰囲気がある(写真を撮り忘れた)。 大正15年(1926年)に小樽に建立された高野山真言宗の寺院「天狗山 金毘羅大本院」。 人の気配はしない。留守かもしれない。先ずは敷地内を散策させてもらう。 山側にいくつか像が見える。歩いていくとあとからわかった馬頭さんが2基。文字の痕跡もなく、一見すると何かわからなかった。

建物に近い像が目的の穴滝八大竜神だった。 向かって右手に看板があり、そこに由来が記されていたので上記に転記した。

八大竜神の像は今まで見たことのない姿をしている。 龍が足元から背中をつたい、しっぽが背骨に沿って頭上まであがっている。 左右に二人従えた像の台座が朝里の浜から持ってきた自然石だろう。 一つ一つに手彫りで名前が彫ってある。 現代の記載では左から右への横書きが一般的だがその反対。 メタ佐藤みたいな名前がたくさんあると思ったが、反対から読むのが正解であった。

多くのろうそくから垂れたと思われるロウが凝固している。 強い信仰心を感じる。

正面に戻り、ダメもとで訪ねてみようと思ったら、窓からこちらを見ている奥さんと視線があった。 穴滝についてお話を伺いたい旨伝えて、本堂に案内していただく。 本尊向かって左手に穴滝のご神体も安置されている。 鷹さ30センチ、奥行き15~20センチほどの木箱に入っている。 その左隣に龍の墨絵の掛け軸がある。 講の方が大切にしており、年に一度の例大祭の時には外の像のところにてお祭りするのだという。

足の悪い住職に話を聞くために、本堂から住居スペースに通していただく。大変恐縮して正座して話を聞いていたら、案の定足がしびれた。 でも正座して聞きたくなってしまう貴重なありがたみのあるお話だった。 温和な表情から促すように発せられる言葉に導かれるように、穴滝信仰という民間信仰の片りんについて話を聞くことができた。 金毘羅さんの敷地内にあっても、信仰としては独自の講によって基本的には独立して存在しているようだった。

住職の絵や書がとてもやわらかくしんみりとしている。本の表紙や掛け軸をみせてもらう。奥では95になるというおおばあちゃんが優しく見守っていた。 5枚300円の絵葉書を購入させてもらう。馬頭さん関連の絵馬も数枚あった。 小樽駅の裏にあるという日光院には、ここの八大竜神増と同じものがあると教えてくれた。 この後図書館に向かうつもりだったが、それは見ないわけにいかない。 「こんなバイクで札幌から来たのね、びっくりされなかった?」みたいなことを奥様に言われたが、自転車よりは楽だったと伝え笑いあった。

今は名前を検索すればすぐに場所がわかる便利な時代。 そんなに遠くない日光院目指してバイクを走らせた。

2020/6/14

関連:小樽市 穴滝

関連:小樽市 小樽高野山 日光院

秋山宥猛上人の歩みは洞爺湖や倶知安にも及んでいたようだ。恵庭の金比羅寺も開祖とされている。 もっと踏み込んで調べてみなければいけない。(2021/10/12)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E5%8D%81%E4%B8%89%E5%B1%B1

更新履歴
2020/06/09 記載
2020/06/14 由来、その他追記
2020/6/14
2020/6/14
2020/6/14
2020/6/14
2020/6/14
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