厚真町の龍神沼
調査中
厚南中学校を左手に過ぎて、砂利道となった林道を道なりに1キロほど進むと沼に到着します。 「龍神沼」の看板を左折すると、ほどなく銀色の鳥居と、その奥に木製の祠が佇んでおり、 草木の奥に沼があることがわかります。
平野部の一角にある木立に囲まれている沼は一望できる大きさで、その奥に市街地の建物が広がっています。 最後の夏日の強い光がとどく日でしたが、森を取り囲む木陰は涼しく過ごしやすい静けさでした。 間髪入れずに蚊がモンモンと無数に飛来してくるので、長そでに虫よけは必須です(2018/10/14)
コロナウィルスで自粛モードの中、再訪。 小春日和で10度ほどの過ごしやすい気温。 残雪もあり、虫は全くいない。水鳥の声が聞こえる。 鳥居の向かい側にあった雑木林は綺麗に伐採されつくしていた。 根こそぎ森がなくなり、伐採跡の切株と、空き缶などが散乱している。 2017年の地震が影響してのことかどうかはわからない。 ただ、妙に見通しが良くなってしまい、沼の神秘性は少し損なわれた気がした。 そうやって常に風景は人の手が入って改変される。 風景という人の認識による代物は、そのようにしてこねられながら人の隣にある。 人がいなくなってしまったら風景もまたなくなってしまう。
祠の中には戸隠神社のお札があった。 祠の手前には鏡餅。龍神沼の看板の文字ははがれてきている。 落葉した木々の間から、向こう岸に民家や畑が見える。 この場所は次来るときどのように変化しているのだろうか。 水鳥の鳴き声は周囲に響き続けていた。 空模様が変化して雨粒がいくつも落ちてきて、その場を後にした。 (2020/3/23)