利尻町 鳴海の稲荷さん
131 鳴海の稲荷さん
鳴海万次郎氏は、昭和10 年頃に近くの小山に一間四方の帽を造り高山稲荷をまつった。それは、青蘇察西津軽郡車力村より布教者が布教に訪れた瞬、鳴海氏の妻がちょっど病気中であり、布教者のすすめもあって、病気平癒にも利益があると信じて信仰するようになった。現在では、もちろん漁業神としても位置づけられている。
かつては、年2回青森県の高山神社に参詣していたが、現在では寄付金を送り、「札・護符」を受けているだけである。高山稲荷をご神体としている利尻島内唯一の例である。
毎月10日が例祭日で、赤飯・神酒・油揚・果物を供え、家族で参拝するなど、個人信仰で守り続けている。
なお、鳴海氏の出身地は布教者と同じ津軽経車力村である。祠はあるが、ご神体は約30ch程のもので風雨吹雪から守るために家屋内に安置している。「お助け稲荷」と呼ばれ漁業者の信仰を集めているという。
工藤浄真 「利尻島における稲荷信仰」利尻研究、(5): 11-26
鳴海の稲荷さんの場所は「利尻島における稲荷信仰」の地図を参考にして置いてあるが、詳細な場所は不明。
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